高嶺の花子さん。

みみみさんの好きな人はどんな人?と

聞いてくれた方がいたので、

私の好きな人のことを書こうと思う。

 

彼女と出会ったのは、インターネットだった。

 

私は、生きがいを探していた。

毎日にとても疲れていて、退屈していて、

どこか、遠くへ行きたかった。

守るべきものがあったが、

それは子供たちでとても愛していた。

でも、私の愛情が空振りに終わる日も多く、

私は自分の力をもてあましていた。

誰かに自分を褒めて欲しかったし、

見つけてほしかったのだと思う。

子供みたいに甘えられたらなと思っていた。

 

彼女は探していた。

好きになれる誰かを。

また愛してくれる誰かを。探していた。

彼女もまた、とても傷つき、

安らげる場所を探していた。

 

私たちはメールでお話した。

1週間もしないうちに、

私たちはお互いを好きになった。

 

私は彼女が私のちょっとした気持ちの揺れに

気づいてくれるのが、とても嬉しかった。

痛みを知っている、優しい人なんだなって

わかった。

 

桜の写真を送った。

とても喜んでくれるから、

また、送りたくなって、たくさん送った。

それから、いろんなお話を聞いた。

 

若い頃上京してきて、

バーテンダーをしていたこと。

今まで好きだった女の子のこと。

家族のこと。

小さい頃の寂しかったこと。

学生の頃のこと。

出会った人たちのこと。

手術したときのこと。

 

彼女はいろんな話をしてくれた。

それはどれも、私の経験にはない話で、

彼女はどんなに辛い話でも、

とても楽しく話してくれたから

私はいつまでだって彼女の話を聞いていられた。

聞いていたかった。

たまにふと笑う彼女の声が大好きだった。

いつも、夜中まで電話した。

二人でとても幸せに、寝不足だった。

朝起きると彼女にメールした。

大好きだよ、あなたに会えて幸せだよ、

今日も元気でいてください、早くあなたに会いたいと。

毎日、毎日、幸せだった。

 

彼女の声が、

艶やかな黒髪が、

大きな目が、

白い肌が、

リップクリームだけの唇が、

細くて長い指が、

男の子みたいな口調が、

とても優しい心が、

私は大好きで、いつも彼女に恋をしてる。

 

暗闇で見た、彼女の肌は白くて

お月様のようだった。

手を伸ばしても届かない、

だけど、柔く光って、私を魅了し続ける彼女は

ずっと見上げていたい

高嶺の花子さんなのです。f:id:mimimi36:20180823024128j:image